ひきつづき『花神』の中巻を読んでいる。おもしい。

さらに孝明帝は、これは信じがたいほどのことだが、鎖国主義は神話時代からの日本の祖法で
あると信じておられた。徳川初期、徳川家が自家の体制をまもるために外国との交際を断った
という歴然たる歴史的事実を、ご存じなかった。
これはこの帝の教養の問題ではなく、全国津々浦々に五月蠅のようにわきおこった攘夷志士の
九割九分までが、鎖国徳川幕府によって出発したことを知らず、神代以来のものであると信
じていた。(p.9)

へえ…。